いよいよ今日から「金沢百万石まつり」です!
気温もちょっと涼しいので、お出かけ下さいね。
明日の百万石行列の前田利家公約は内藤高志さん、
お松の方役は菊川怜さんです。
私は仕事で1度も行列を見た事がありませんが。
やはり気持ちはウキウキするものです。
浅野川の「加賀友禅灯籠流し」や「百万石踊り流し」も
情緒があっていいですよ。
ところで、昨日の投稿に
「輪島で職人魂に燃えている」と書きましたが、
実は私、高野や常ちゃん、そしてジョーワークスの皆を考えると
自分はそんなに「職人」だと思っていないのです。
しかし、特に最近「職人」と見られる事が何度かあり、
「ムムム、、、」と思っています。
越後湯沢で初めて入った居酒屋の若主人からも
「職人ですね。」
「いや自分は職人じゃないよ。」
「いや、職人ですよ!」
とホテルの浴衣姿がそう見えたのか、
彼が地元の靴職人にオーダーした話をしてくれたので、
私の仕事の事と、名前を伝えると
「職人だ!」と後を引かないのでした。
彼が篠山紀信と口喧嘩をしたと言う話も
「なるほど」と思った私です。
また昨日、友人の梶君が久し振りに顔を出してくれ、
一緒に岡本夏生さんが来ました。
梶君はフィギュアやかぶり物などを1人で製作していて
岡本さんには「新幹線のかぶり物」を作ったそうです。
私は自転車のブレーキ調整をする為にエプロンをしていたのですが、
店のウィンドウや背景を見て、私を「職人だ!」と言いました。
梶君との昔話などで店前でずっと盛り上がっていましたが、
岡本さんは私を「職人だ、職人だ!」と言い続けていました。
レフティ見國さんも以前から「職人になれ!」と
私に言っていますが、周りの職人が凄すぎて(見國さん本人も!)
そうしてもそんな気分になる事が出来ません。
せめて「職人がしない事、職人がやりたがらない事」をしなければと
サポートだけは「職人魂」をかついで、汗を流している私です。
昔「パパと呼ばないで」というドラマがありましたが、
「私を職人と呼ばないで」という感じです。(チーボオ!!)
私は私の役割で皆さんにお役に立てることがシアワセなのです。
ところで、N様オーダーのStaffordのショルダーチョコが常ちゃんから出来上がり、
メリーソ−ルをして、私が少し仕上げをプラスしました。
クリームを塗って乾かすのに靴をながめていたら
ふと「ロシアン・カーフだ」と感じて、
昔ダラスのカール・リッチ氏にもらったロシアン・カーフを取り出しました。
亡くなった奥様にも「これは鋏をいれないで。」と
釘をさされていた1枚のロシアン・カーフに
「スービニア(記念のお土産)だから!」とカットして渡された革でした。
モデルラストのメーカーでもあったリッチ氏は
3年集めた多くの人々の足型のデータでブーツメーカーから依頼された
「売れるブーツのモデルラスト」を作るんだと聞かされ、
私は「KO-1」がお客様の意見や反応からマイナーチェンジを続けて
3年で今のラストになった事が偶然ではないと感動したのを今でも憶えています。
10年前の8月でした。その時2人ともステットソンのハットをかぶっていたので、
リッチ氏はとても喜んでくれました。
リッチ氏や多くの人達が私の心の中で生きています。
そのささえのおかげだと感じる時は、
その人を必ず思い出します。これから先もずっとずっと。

事務所でコーヒーを愉しみながら磨きました。皆さんもそうですよね。(N様、愉しんでゴメンナサイ!)

ロシアン・カーフと比べて少しショルダーが柔らかいかな?リッチ氏が「ジョージが作ってくれた。」とロシアン・カーフのローファーを履いていたのを憶えています。
※ジョージはジョージ・クレバリーのことでした。

こんなコピーもリッチ氏はくれました。そういえば自分が製作している靴のすくい縫いしたのを見せてくれ、糸が釣り用のリードでした。「大丈夫だよ!」と自慢顔のリッチ氏でしたが、彼は針とリードの瞬間に着けるマシーンも開発していたのです。着けるのをみせてもらったな〜〜。

N様、いつも有り難うございます。お待ちしていますね!