2017年 07月 15日
コ・ワ・テ・ブを作る人達 |
私が毎月の東京ミーティングと毎週輪島の実家に帰る様になったことからご縁を頂
いた職人との出逢いと付き合い。それがきっかけで企画が生まれ、育てて来たのが
KOKONオリジナル高級靴ブラシです。石川県産の朴木(ほうのき)を輪島塗の木
地師が切り出し、手植えする面を輪島塗伝統工芸師が漆塗りをしてから、東京へ送
り、江戸伝統工芸師が手堀りで穴を掘り、一束一束毛を手植えしたものを再び輪島
に送り戻し、同じ輪島塗伝統工芸師が生漆を4度塗り重ねて艶を出し仕上げたのが
「KOKONオリジナル輪島拭き漆手植えブラシ(コ・ワ・テ・ブ)」です。
今回は輪島でブラシ木地や桐箱の製造をして頂いている、柴田さんを取材しました。
因にこの取材企画は、ミーティングで常ちゃんが意見をくれたところから輪島へ帰
り早速行いました。
柴田さんは輪島塗の木地師ですが、その作品を納める棚や箱等も製作します。「コ
・ワ・テ・ブ」の桐箱も柴田さんの製作です。
私は以前何度か九尾の家の仕事場で柴田さんとお会いしていて、その飄々とした大
らかな人柄に好感を持っていました。柴田さんは私の兄と交流があるそうで電気店
を営む兄から「この前温水器を買った(買わされた?)」とか、「やっぱり兄弟や
な〜。」と私の顔をしげしげと見たりします。
ブラシの企画は九尾に相談しましたが、木地サンプルを作るにあたり両側の手づか
みの溝を一周掘って「この方が良いやろ?」と作ってしまったのが柴田さんで、そ
れを九尾が削って掘り直して木地が小さくなった事がありました。
それを聞いて私は「あ〜、(柴田さんなら)なるほど!」と笑顔になりましたが、
東京から型のコピーをもらい本格的に木地製作が始まり、九尾の家で再び会った時
に木地製作の礼を述べると「あ〜、あんたやったんか!」と今度は柴田さんが笑顔
になるのでした。
柔らかい朴木は細工の際に削り易く、輪島塗ではテーブルの猫足等、昔から使われ
ている木材です。しかし東京では「つぼ切り」で植穴を手で掘る職人は少なくなり
、朴木も入手出来なくなったそうです。「ココンさんがオリジナルでブラシを作る
のなら、輪島で木地を作ってこちらで植毛したら?」と東京の職人が言ってくれた
のが企画の始まりでした。
柴田さんは取材の時、木をかんなで削るところから木地作りを見せてくれました。
それは楽しみながら、材料や道具を可愛いがりながら仕事をしている様に見えまし
た。私は木地が出来上がるのがこんなに嬉しい気持ちになる自分が好きでした。そ
してこのブラシを一所懸命お客様におすすめしようと思いました。
柴田さん、連れて行ってくれた九尾君ありがとう!
次回をお楽しみに。
この日は鉛筆で。
九尾君ありがとう!
by kokon-y
| 2017-07-15 18:58
| Diary